冷凍宅配食を選ぶ際のPFCバランスの考え方、シンプルに説明します。

ダイエット

PFCバランスとは

PFCバランスは、食事における栄養素のバランスを表す概念で、たんぱく質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)の3つの栄養素の適切な割合を指します。これらの栄養素は、体の健康維持やエネルギー供給に重要な役割を果たします。

P・F・Cそれぞれの役割と標準的な摂取量

1. たんぱく質(Protein)

・役割
筋肉や臓器の構成成分として重要であり、免疫機能やホルモンの合成にも関与します。
・摂取量
体重や活動レベルによって異なりますが、通常は体重1キログラムあたり1〜2グラムが推奨されます。

2. 脂質(Fat)

・役割
エネルギー源としての役割のほか、細胞膜の構成、ホルモンの合成、脂溶性ビタミンの吸収などに関与します。
・摂取量
総エネルギー摂取量の20〜35%が脂質から供給されることが推奨されます。ただし、飽和脂肪酸は7%以下が求められます。
*飽和脂肪酸は乳製品や肉などの動物性脂肪や、パーム油などの食物油脂に多く含まれている傾向にあります。特に加工肉は多く含まれ、注意が必要。一方で不飽和脂肪酸は植物や魚の脂肪に多く含まれ、常温では多くの場合液体で存在します。不飽和脂肪酸のうち「多価不飽和脂肪酸」に分類される「n-3系脂肪酸」と「n-6系脂肪酸」は食事からの摂取が必要な「必須脂肪酸」に当たり、特に摂取したい脂肪酸です。

3. 炭水化物(Carbohydrate)

・役割
主なエネルギー源としての役割を果たします。特に、急速に利用可能なエネルギーとして筋肉や脳の機能に重要です。
・摂取量
総エネルギー摂取量の45〜65%が炭水化物から供給されることが推奨されます。

PFCバランスは、これらの栄養素を適切な割合で摂取することで、健康を維持し、適切な体重管理をサポートすることを目指します。

一般論で理想とされるPFCバランス

理想バランスはP 15%(13-20%):F 25%(20-30%):C 60%(50-65%)と言われています。PFCバランスは、個々のダイエットや運動パフォーマンスの向上などの目標によって適切なバランスは異なりますが、上記から極端に乖離することは、それぞれが体に対する機能
・役割があるだけに注意が必要です。

PFCの含有量(実数値・g)をPFCバランスに置き換える計算式

冷凍宅配食をはじめ多くの食品には、PFCバランスの%表示はなく、含有量(g)で表示されます。下記の1gあたりのカロリーからPFCバランスを計算できます。

P・たんぱく質    1gあたり約4キロカロリー
F・脂肪       1gあたり約9キロカロリー
C・炭水化物(糖質) 1gあたり約4キロカロリー

ダイエット中に考慮すべき脂質と炭水化物の低限値(MINIMUM)

ダイエット中は低糖質・低脂質、高たんぱくにこだわる傾向がありますが、それぞれが体に対する機能・役割を考慮し、最低限は摂取することが、健康的なダイエットには重要です。

ダイエット中に脂質と炭水化物(糖質)を減らす場合、それぞれの栄養素の最低限の摂取割合は年齢によって異なりますが、30代・40代の一般的な目安を以下に示します。

脂質の最低限値:総摂取カロリーの20%未満
炭水化物(糖質)の最低限値:総摂取カロリーの45%未満
(これらは一般的な目安であり、個々の健康状態や運動状況などによって異なる場合があります。)

低限値が総カロリーに対する%だけでは、全体カロリーが上がると、低減値も増えますね。
栄養素の摂取割合は、総摂取カロリーに対する割合で表されます。したがって、総摂取カロリーが増えると、それぞれの栄養素の摂取量も増える傾向があります。

例えば、脂質の最低限値が総摂取カロリーの20%未満とされている場合、総摂取カロリーが増えると、その20%も増えることになります。同様に、炭水化物の最低限値が総摂取カロリーの45%未満とされている場合も同様です。

参考:脂質、炭水化物(糖質)の最小実摂数(g)

脂質の摂取量の目安(グラム/日):
成人の一般的な摂取量は、1日に60〜80グラム程度です。
ダイエット中は、総摂取カロリーに対する割合ではなく、この範囲内での摂取を目指します。
炭水化物(糖質)の摂取量の目安(グラム/日):
成人の一般的な摂取量は、1日に130〜225グラム程度です。
ダイエット中は、同様に総摂取カロリーに対する割合ではなく、この範囲内での摂取を目指します。
(これらは一般的な目安であり、個々の健康状態や運動状況などによって異なる場合があります。)

脂質や炭水化物(糖質)を過度に制限することにはいくつかのデメリット

1. 栄養不足:
脂質や炭水化物は、それぞれ体に必要な栄養素であり、適切な摂取量が必要です。これらの栄養素を過度に制限すると、必要な栄養素が不足し、栄養不良のリスクが高まります。
2. エネルギー不足:
炭水化物は体の主要なエネルギー源であり、脂質もエネルギー供給に重要です。これらの栄養素を十分に摂取しないと、エネルギー不足になり、身体の機能が低下する可能性があります。
3. 栄養バランスの崩れ:
脂質や炭水化物の過度な制限は、栄養バランスを崩す可能性があります。たんぱく質やビタミン、ミネラルなど他の栄養素の摂取量が不足し、健康に悪影響を与える可能性があります。
4. ダイエットの持続性の低下:
過度な制限は、食事制限が持続しづらくなる可能性があります。食事が制限的すぎると、モチベーションが低下し、長期的なダイエットの成功に影響を与える恐れがあります。
5. 心理的影響:
食事制限が厳しい場合、ストレスや不満が生じる可能性があります。これは、食欲や情緒的な食事への誘惑を増加させ、ダイエットの成功を妨げる可能性があります。
したがって、栄養バランスを考慮した上で、健康的かつ持続可能なダイエット方法を選択することが重要です。極端な制限は健康リスクを高めるだけでなく、ダイエットの効果も減少させる可能性があるため、バランスの取れた食事と適度な運動を重視することが重要です。

「たんぱく質」の摂取量の考え方

ダイエットの冷凍宅配食は、たんぱく質は多めに設定、または不足することがないようにバランス設定されています。また、筋肉トレを推奨する冷凍宅配食は、たんぱく質が強化されていて、PFCバランスも多様化しています。
ただ、個々の体形やBMI値はさまざま、さらにダイエット中の運動量にも差があります。
たんぱく質にもカロリーはあり、摂り過ぎは脂肪に変換されて体に蓄積される可能性もあります。

一般的に推奨されているたんぱく質の摂取量

日本人の食事摂取基準によれば、一般の人が必要とするたんぱく質の量は体重1kgあたり0.8gです。 体重が60kgの人は1日当たり48gが目安となります。
ただ、これでは肥満気味の60kgの人と痩せ型の60kgの人の推奨量が同じになってしまいます。

自分にあったたんぱく質必要量の考え方

体重だけでなく、性別・身長・体重・年齢・ダイエットの指向有無を考慮したPFC計算ができる無料サイトがあります。
サイト:PFC計算機
体形・体質にあった必要たんぱく質の量(g)の考え方としては、
たんぱく質は1日あたり、除脂肪体重×2g~3g程度が推奨されます。

体重70kg、体脂肪率15%、筋トレで筋肉増強を行いたいなら、
70kg×(100%―15%)×2.5g=149g

まとめ

ダイエット中はたんぱく質をしっかり、糖質・脂質は少なめが推奨され、ダイエット用の冷凍宅配食のPFCバランスもその傾向になっています。自分にあったPFCバランスとPFCの推奨実数値がわかれば、メニュー選びに活用できます。

NOSHなら、各メニューにすべてPFC実数値が記載されていて、個別メニューを注文の都度選べます。
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参考文献:厚生労働省 栄養摂取基準

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