ダイエットには、なんらかの目標がありますよね。この目標は、なるべく具体的である方が成功に近づくと考えます。毎月1ヶ月に1kg体重を減らすことを目指す場合、これを達成するための行動を1日単位で、把握しやすい目標にブレークダウンすることで、取組が明確になります。この記事では、1ヶ月1kgダイエットを達成するための、考え方や具体的な行動プランを提示します。漠然と頑張るダイエットから、具体的で実行しやすいダイエットプランとなり、確実に成果をえることができるでしょう。
ダイエットの目標設定として1ヶ月1kgは正しいの?
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、体重の5%から10%を6ヶ月間で減量することを推奨しています。これは月に約1%から2%の減量に相当し、多くの人にとって健康的かつ実現可能な目標とされています。
体重50Kgの人にとって、1kgは2%で、上記に該当します。
したがって、50kg~100kgの人であれば、1%~2%の範囲に入り、概ね妥当な目標と言えるでしょう。
過大なダイエット目標は、失敗しやすい
ダイエットの目標、体重をどれだけ減らしたいか?は、過大になりがちです。
1kg減っても、見た目はそれほど変わらないし、取り組むなら、もっと絞り込みたい、と考えがちです。短期集中のダイエットは、リバウンドしやすく、短期間で元の体重に戻りやすく、頑張りが水の泡になりかねません。リバウンド原因は複数ありますが、一言にまとめると、生命体の「恒常性(ホメオシタシス)」によるものです。
ダイエットの効果を定着させるためには、目標は着実にクリアできる水準にとどめるべきで、
その基準が、上記の体重の1%~2%と考えられます。
ダイエットの大原則・カロリー収支とは
ダイエットには食事のカロリー管理が必須です。ダイエットに取り組む時は、食事のカロリーを気にすることは当然ですが、漠然とカロリーを減らしても、体重が減少するとは限りません。
体重が減少するためには、ダイエットの大原則である「カロリー収支」が前提です。
カロリー収支= 摂取カロリー - 消費カロリー
この計算式が、マイナスになる、つまり「食べたカロリー」を「消費カロリー」が上回る必要があります。食事を減らしても、この計算式が「0」なら、体重は減らずキープされることが予想されます。
そのためには、自身の日常生活の消費カロリーがどれぐらいか?把握する必要があります。
自分の消費カロリーを把握する方法
消費カロリーは、基礎代謝と活動代謝の合計です。
・基礎代謝は、何もしなくとも、たとえ寝ていても毎日消費されるカロリーで、一日当たりをあらわします。
・活動カロリーは、運動・仕事・家事などの活動で消費されるカロリーで、こちらも1日単位で表します。
基礎代謝・活動代謝は人によって異なり、性格に算出することは素人では不可能ですが、
下記のサイトで、自分の基礎代謝と活動代謝を概算できます。
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また、ダイエットを始めるまでの日常生活で摂取していた1日当たりのカロリーも概算を算出し、これまでの生活におけるカロリー収支を検証してみましょう。
上記によって、算出されたカロリーを目安に、ダイエットのためのアクションメニューの検討をしましょう。
1ヶ月1kg減量するためアクションプランの選択肢
1kg痩せるためには、約7,700kcalのカロリーを消費する必要があります。
これを4週間で割ると、1週間に約1,925kcal、
1日あたりは、約275kcalのカロリーを削減または消費することが目標になります。
1か月に1kg継続して痩せるためのアクションプランを例示します。
1. カロリー制限を伴う食事プラン
プランの概要: 毎日の摂取カロリーを計算し、摂取カロリーより少なくすることで体重を減らす。
「The Lancet」誌に掲載された研究では、カロリー制限によるダイエットが長期的な体重減少に効果的であることが示されています(Johnston, B.C. et al., 2014)。
2. 定期的な運動プログラム
プランの概要: 週に数回、特定の運動(ウォーキング、ジョギング、水泳など)を行うことで、消費カロリーを増やす。
「Journal of Applied Physiology」に掲載された研究によると、定期的な運動は体脂肪を減らし、体重管理に寄与すると報告されています
3. 高タンパク質ダイエット
プランの概要: 食事の中でタンパク質の割合を高めることで、満腹感を得やすくし、全体のカロリー摂取量を減らす。
「The American Journal of Clinical Nutrition」に掲載された研究では、高タンパク質食が食後の満足感を高め、食事の間隔を長くすることでカロリー摂取量を自然と減らす効果があることが示されています。
4. 間食の見直しと健康的なおやつの選択
おやつの習慣がある方は、おやつに何を食べるか?見直しましょう。
なるばく不健康な間食、脂質や糖質の多いおやつを減らし、果物やナッツ(*カロリーは高いがGI値が低い)などの健康的な選択肢に置き換えることで、太りにくいものを選びましょう。
「Nutrition Journal」に掲載された研究によると、健康的なおやつを選択することで、全体的なカロリー摂取量を減らし、体重管理に貢献することが示されています。
その他参考になる取組( 1ヶ月に1Kg ずつの減量を目指す行動例)
これらのプランは一例であり、成功するには個人の生活習慣や好み、健康状態を考慮してカスタマイズしましょう。
1ヶ月1kg減量する具体的なアクション例
「1日に約275kcalのカロリーを削減または消費する」ための具体的なアクションを、カロリー制限を伴う食事プラン、定期的な運動プログラム、高タンパク質ダイエット、間食の見直しと健康的なおやつの選択の4つのアプローチで例示します。
1. カロリー制限を伴う食事プラン
毎日の食事から、脂質・糖質を減らし、食物繊維やたんぱく質に置き換えましょう。
例えば、揚げ物やハンバーグ、ソーセージは脂質が高いので、これらを大豆食品(豆腐、おから)や白身魚や鶏むね肉のソテー、豚や牛の赤身主体のステーキに買えましょう。
また、飲み物について、高カロリー飲料(例: ソーダ、果汁)を取り除き、水または無糖のお茶に置き換える。ソーダ1缶(約140kcal)と果汁1杯(約120kcal)を置き換えるだけで、約260kcalの削減が可能です。
2. 定期的な運動プログラム
軽いジョギングやウォーキングを30分~40分程度。
体重と運動の強度にもよりますが、この活動により約200〜300kcalを消費できます。毎日ではなく、週に数回の運動でも、カロリーの総消費量を増やすことに貢献します。
高タンパク質・低糖質ダイエット
主食でパンやシリアルを食べていると、糖質が多く、たんぱく質が少ないため、太りやすい食事となります。(パン食は、健康面のリスクが高く、特に代謝が減少する40代以降は、パンをはじめとした精製された小麦食品を制限するが望まれます。)高タンパク質の選択肢(例:大豆たんぱくのパン、 卵やギリシャヨーグルトなど)に置き換える。タンパク質は満足感を高め、次の食事までの間食を減らす助けになるため、1日の総カロリー摂取量を275kcal程度は減らすことができます。
4. 間食の見直しと健康的なスナックの選択
ポテトチップスやチョコレートバーなどの高カロリーな間食を、カット野菜や果物、ナッツの少量に置き換える。あるいは止める。例えば、アーモンド10粒で約70kcal、リンゴ1個で約95kcalです。このように置き換えることで、間食によるカロリー摂取を1日約200〜300kcal削減することが可能です。
成功のためのポイント
アクションプランの実行に当たり、毎日のカロリー収支の概算を記録しておきましょう。
それは、ダイエットの効果を検証するときに役立ちます。
仮に記録がなければ、成功しても失敗しても、アクションプランの練り直しができません。
ダイエットに一番大切なことは、継続することです。
カロリー収支の記録があれば、PDCAサイクルを繰り返すことができるので、より効果的なダイエットの継続につながります。
一日のカロリー管理には、栄養バランスが整っていて、カロリーも低い宅配食を活用する方も増えています。人気宅食ブランド「nosh(ナッシュ)」なら、カロリー管理・糖質制限・たんぱく質の積極摂取がカンタンに管理できます。
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これらのアクションを組み合わせることで、毎日、約275kcalの削減または消費を目指すことが可能です。
これらのアクションの組合案で、
1日の カロリー摂取 ― 消費カロリー = ▲275 kcal となれば、1ヶ月に1kgの減量が達成できるでしょう。
個人の身体の状態や活動レベルによっては、これらの数値は変動するため、適宜調整する必要があります。また、長期間にわたる健康的な体重管理を目指す場合は、食事と運動のバランスを考慮することが重要です。
1ヶ月1kgダイエットを行う前の注意点
これらの取り組みを始める前に、いくつかの重要な注意点を把握しておきましょう。
これらの注意点は、効果を最大限に高め、健康を守るために必要です。
1.健康状態を考慮する
体重を減らすための食事や運動の変更を始める前に、医師や栄養士と相談することがベストです。特に、慢性疾患がある場合や、特定の食事制限が必要な場合には、個別の指導を受けることが重要です。
2. 栄養バランスを維持する
カロリー制限を行う際には、必要な栄養素が不足しないように注意が必要です。タンパク質、ビタミン、ミネラルを十分に含む食品を選び、偏った食事にならないようにしましょう。
また如何なるダイエットにおいても十分な水分摂取はマストです。
3. 運動の強度と頻度を適切に設定する
運動を始める際には、急激に強度を上げたり、過度な頻度で行ったりしないようにしてください。筋肉痛や怪我のリスクを高めることがあります。運動習慣がない場合は、徐々に強度を上げていくことが推奨されます。
4. 短期間での大幅な体重減少を目指さない
早すぎるペースでの体重減少は、筋肉量の減少や栄養不足、体重のリバウンドのリスクを高める可能性があります。
5 睡眠とストレス管理
十分な睡眠とストレスの管理も体重管理には重要です。不十分な睡眠や高いストレスレベルは、過食や不健康な食習慣を引き起こすことがあります。
これらの注意点を意識しながら、健康的な方法で体重管理を行うことが、成功への鍵となります。記録を残すためにも、nosh(ナッシュ)など宅配サービス活用は便利です。
参考:NHKで放送された1ヶ月1Kgダイエットに関連する豆知識
番組の出演者は、医師・国際医療福祉大学医学部教授の奥仲哲弥さん
この番組では、「食べないダイエット(厳しい食事制限)」や「体に強い負担をかける運動」は、継続することが難しく、途中で諦めてしまうことが多い問題点があり、減量は1か月に1kgのスローペースで行うことをおすすめしています。
上記にあった1日およそ230kcal減らす必要があります。これは毎日、6枚切りの食パン1.5枚分を減らす計算と紹介しています。
パンやごはんを減らすことは、「炭水化物ダイエット」として、良く知られており、その効果についても一定の評価があります。
ただ、注意点として、炭水化物を減らし過ぎることの問題点も指摘されています。
それは、私たちの体は、体のエネルギー源となる炭水化物の不足は、集中力の低下や疲労感の原因となります。ストレスの原因にもなりますし、疲労を回復するための食欲にもつながり、ダイエットの継続を困難にする可能性があります。
厚生労働省では、炭水化物の摂取目標量を、摂取する総エネルギーのおよそ50~65%としています。1日の摂取カロリーが2000kcalであれば、そのうち1000~1300kcalを炭水化物でとるイメージです。しかし普通の食生活をしていますと、確実に炭水化物の摂取目標量をオーバーしてしまいます。そうしたことから、炭水化物を少し控えめにして、代わりにたんぱく質を積極的にとる食生活が、健康的なダイエットにつながると指摘しています。
番組が推奨するスローダイエット
1.食事はサラダなど野菜が主体となった副菜から、よく噛んで食べる。
どのように食べるか、食事のしかたも、ダイエットに関係します。よく噛むことが重要です。食べ物をよく噛んでそしゃくすると口の中の刺激が脳に伝わり、「神経ヒスタミン」という物質が分泌されます。この神経ヒスタミンが満腹中枢を興奮させ、「もう、おなかがいっぱいだ」と感じさせてくれるため、よくかむことで食べ過ぎを防ぐことができます。
ゆっくり食べる
食事にかける時間の長さや食べる順番も、ダイエットの重要な要素となります。空腹時の早食いや、いきなり大量の炭水化物を摂取するのはNGです。早食いをしたり、食事の最初に糖質をたくさんとったりすると、血糖値が一気に上昇します。血圧の上昇は、すい臓から大量の「インスリン」というホルモンが分泌され、血糖値を抑える方向に作用します。
問題は、このインスリンにあります。
インスリンは血糖値の抑制と同時に、血液中の糖を脂肪細胞に取り込むよう促す働きも持っています。そのため、インスリンが多く分泌されると、血液中の余った糖がどんどん脂肪にため込まれ、体脂肪の蓄積につながる原因になります。
(だから、同じカロリーでもGI値のすくない食材を選んだ方が太りにくいのです。
野菜であっても、カボチャなどはGI値が高いので、太りやすい食材と言えます。)
リバウンド対策に筋トレ
カロリー制限によるダイエットの結果、筋肉量が減ってしまうことが、リバウンドにつながります。筋肉が減ると基礎代謝の低下を招き、カロリー消費を少なくしてしまいます。(上記の「カロリー収支」がプラスになりやすい状態になります。)その結果、やせにくい体質、リバウンドしやすい体質につながってしまいます。
そのため、ダイエットと並行して、筋トレを並行して行うことが望ましく、徐々に筋肉がつくと基礎代謝が高まり、運動をしていないときにも脂肪の分解を促す効果が期待できます。
無理な筋トレを選ばす、地道に、効率的に継続するため成功への近道は、大きな筋肉を鍛えることです。大きめの筋肉は、お尻や太もも、胸や背中にありますので、そこを意識して鍛えるとよいでしょう。
おすすめは、下半身の大きな筋肉を鍛えるスクワットです。 さらに、ウォーキングやランニングなどの有酸素運動は、筋肉を鍛えるのと同時に体の中に酸素を取り込み、脂肪を燃焼させるダブル効果が期待できます。リバウンドを防ぐためにも、目指すは、ガリガリではなく“細マッチョ”です!
呼吸法「やせ呼吸」による代謝アップ
代謝を向上させる呼吸法として「やせ呼吸」を紹介します。
やせ呼吸/「いの口」呼吸
1)まず口を、「いー」と発音するように横に開く
2)「い」の形にした口から、10秒くらいかけて息を吐く
3)おなかがグーッとへこむまで、しっかり吐き出す
吸うのは鼻からですが、しっかり吐くことができれば、意識して吸わなくても勝手に空気が入ってくる感じです。この長く強く吐く「いの口」呼吸を続けて4~5セット行うと、代謝がアップしているのを実感できるはずです。
(これは、腹筋の筋トレである「ドローイング」に近い効果があると思われます。)
奥仲さんは、「やせ呼吸」を、一日中、いろんな場面、たとえば信号待ちや会計待ちなどの待ち時間、ちょっと暇さえあれば、1日に100回以上はやることで、代謝向上につなげているそうです。
参考:NHK
NHK「毎月1kgダイエットする」の詳細
まとめ
1日1kgダイエットを成功させるためには、これまでの自身の「カロリー収支」を大まかに把握して、それに対して、毎日の カロリー摂取 ― 消費カロリー = ▲275 kcal となる行動計画を実行することで、達成できるでしょう。
その計画において重要な4つのポイント:PDCAのやり方
1. 目標を決める。無理な食事制限と過大な目標は挫折つながりやすいので注意。
2. 食事の見直し、運動習慣など複数のアクションプランを組み合わせ、カロリー収支の▲275Kcalを計画し、実行する。
3. 2の取り組みは記録に残す。
4. 1ヶ月ごとに、記録の体重の推移を検証し、取組をブラッシュアップして継続する。
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結婚して20年、共にダイエットに勤しむ50代夫婦。加齢に伴う代謝減少に対抗するために、コロナ禍から筋トレとたんぱく質の強化に取り組み、かろうじて体形を維持するも、共に酒と美味いモノに目がないため、筋肉はなかなか付かない。夫180cm・68kg、妻154cm・42kg。60代も体形維持するために、美味いものとダイエット情報を集めます。