アラフォー婚活男性が陥る典型的な失敗ストーリー、敗者復活戦で勝つための方策とは?

婚活の成否を分けるクロスロード 婚活の準備

アラフォー婚活者の展開的な失敗・マッチングアプリ編

田中浩二、38歳。
年収850万円、都内大手メーカーの中堅管理職。
身長172cm、体重78kg。

鏡で見るスーツ姿には、一定の自信がある。
それでも、ウエストのサイズは20代の頃より、数センチ大きくなっている。
髪の生え際にも後退感があり、髪質も少し細くなったような気がしている。

「そろそろ本気で結婚しないとヤバいな」
38歳の誕生日、ひとりでビールを飲みながら、本気でそう思った。
35歳の時に、そう思うべきだった、とも思ったが、仕方ない。

3つのマッチングアプリに同時参戦

誰にも相談せず、マッチングアプリで活動してみることにした。
どうせやるなら、たくさんやろう。数打てば
「数打てば、この年収だし、イケるだろ。」

プロフィール写真は5年前のスーツ姿を引っ張り出した。
自己紹介文には「誠実で家庭的な人間です。休日は家でゆっくり映画鑑賞が好きです」と書いた。
趣味は本格的なモノはなく、「何と書けばいいか?(*)」と悩んだものの、「ゴルフ」と入れた。
なんとなく「イケてる大人」っぽく見せようとした。
(実際は年に1~2回、付き合い程度だった。)

*マッチングアプリのAI(アルゴリズム)は、プロフィール等の情報を駆使してマッチングを行うため、プロフィールに偽りがあれば、
自ずとマッチング提案データも「本来はマッチング提案すべきでない相手」を紹介してしまうリスクがある。

最初の1ヶ月は手応えあり

「いいね」が毎日10件以上来て、浩二は上機嫌だった。
「『アラフォー男性は需要がある』と読んだだネット記事のとおりだ。」

新入会員は目新しいため、「いいね」を多く盛られる傾向がある。
モテているわけでない。

しかし、実際に会ってみると、思うように行かない現実が見え始める。

1回目のデート:32歳の保育士

女性待ち合わせのカフェで現れた彼女は、写真よりずっと華やかだった。笑顔が可愛い。

6歳も下の女性と面会できることは、相当「ラッキー」であるにもかかわらず浩二は、「オレの魅力」と思ってしまう。

浩二は緊張しながらも、選ばれた意識もあり、「年上の余裕ある男」を演じた。
「僕、仕事が忙しくてさ。管理職って責任重大で。部下の面倒見なきゃいけないし、
残業も多いけど、年収はしっかり出てるから安心してほしいんだよね」

彼女:「お休みの日は、どんな風に過ごしていますか?」
浩二はこう答えた。「家でDVDやネットフリックスを見てるよ。格闘技中継やマフィア映画。面白いよ。」
会話は彼女の質問に対し、浩二が事細かに返事、説明する状況が続いた。
浩二は「僕に興味持ってくれているんだな。」と内心で盛り上がりながら、話に熱が入った。

(*この時点で既に「自分語り」状態に突入している)

彼女が「子どもは2人欲しい」と言ったとき、浩二は反射的にこう返した。
「いや、1人でいいんじゃない? 教育費もバカにならないし、僕の親も共働きだったから、昔はそれで普通だったよ(*)」

他者の意見を簡単に否定する性格「身勝手野郎」とジャッジされ、致命傷

その日は約1時間話して、LINEを交換して別れた。
が、しかし・・・浩二のメッセージが既読になることは無かった。

2回目のデート:36歳の金融系女性

今度は「もう少し年上がいい」と感じて同年代寄りにした。
彼女はしっかりしていて、コミュ力高い女性だった。
浩二は調子に乗って昔の武勇伝を語り始めた。
「20代の頃は本当に遊んだよ。合コン週3とか普通だった。でも今はもう落ち着いて、結婚を考えてるんだ」

彼女が「過去の恋愛で一番長かった期間は?」と聞くと、
浩二は胸を張った。「3年。でも相手が結婚を急ぎすぎても困ってしまったんだ(*)。僕はその時まだ30前で、キャリアを優先したかったんだよね」
彼女の表情が明らかに凍った。後日送られてきたメッセージは簡潔だった。
「誠実さは感じましたが、価値観が合わない気がします。お大事に。」

*過去の恋愛経験の話題で、相手を悪く言うのは、鉄板アウト。
婚活では、前カノ・前カレ(前妻・前夫)についての質問は、本人の人間性を問う意味がある。ゆえに、慎重に丁寧に答えなければならない。

3回目のデート:29歳のIT企業女性(年下攻略作戦)

「若い子の方が柔軟だろ」とアプリの年齢フィルターを下げた結果、マッチした女性。
初対面で浩二は張り切りすぎた。
「僕、貯金は2000万くらいあるよ。頭金も出せるし、都内じゃなくて埼玉か千葉なら一戸建ても狙える。
子どもが生まれたら、君は仕事辞めても全然大丈夫だから(*)」

(年下には、経済的な余裕をアピールすることが得策と判断したが、これが悪手となった。)

彼女は笑顔のまま頷いていたが、トイレに立った後、戻ってこなかった。
後で気づいた。浩二がトイレに行っている間に、彼女は伝票を全額払って帰っていた。
置手紙代わりに「ごちそうさまでした。頑張ってください」とだけ。

彼女の方が、数倍も大人だった

3ヶ月で7人と会い、すべて1回の面会で終わった。
浩二はイライラしながらも、原因を自分以外に求めた。
「見る目がないなぁ。」
「興味ありそうに話は聞いてくれていたのに、それっきり連絡ないなんて・・」
「全員サクラか?まさか」
「せめて2~3回は会ってくれないと、発展しないよなぁ」

ある夜、いつものようにアプリを開いていると、
一番最初マッチング、最初に面会した32歳保育士さんから突然メッセージが来た。

「田中さん、最近どうですか? 実は共通の知り合いから聞いたんですけど……」
内容は衝撃的だった。
彼女たちの間で「田中浩二」という名前が少し広がっていたらしい。
「年収自慢が長い」
「自分の話ばかり」
「昔のモテ自慢をする」
「相手の話を聞いているようで、自分の価値観を押し付けばかり・・」

浩二は目を疑った。
「ふざけるな。俺は悪くない。酷いじゃないか、陰口の井戸端会議かぁ?」

40歳の誕生日があと1年半後に迫っていることに気づく。
洗面の鏡に映る自分は、明らかに老けてきていることが気になってきた。
でもまだ、認めたくなかった。「次こそ……次は上手くいくさ」
浩二はまたアプリを開き、プロフィール写真をもう一度5年前のものに設定した。
その後、もう3人、マッチングした女性と面会した。
それまでの7人との会話よりも、更に会話は弾まなかった。
何よりも相手女性のつまらなさそうな表情が気になり、自分でもどうしていいかわからなくなってきた。

「心が折れた・・・。」
自分がつぶやいた一言に、自分で落胆した。
婚活に進展がまったく見込めず、「生涯独身」の不安をはじめて感じた。
生涯独身のリスク
アラフォーの過ごし方で大きく変わる生涯独身リスクの原因5つと克服方法

アラフォー男性の婚活初期段階の典型的な失敗

総じて、失敗の原因は「自分を変える」ことではなく、「相手に自分の価値を認めさせようとする」ことに全力投球してしまうこと。

そして一番怖いのは、その状況を女性たちは冷静に眺めながら「なし!」と判断していること。
また、相手に理想を求め続ける傾向が強い男性は、お金・時間・労力を投入し、自ら疲弊を買っている状態にある。「変なオジさん」にならないように要注意。(婚活失敗あるある:アラフォー男性「勘違いおじさん&おばさん」を回避する自己評価の仕方。

アラフォー婚活者の展開的な失敗・結婚相談所編

浩二は、「アプリは、本気度が低く、冷やかし、遊び、パパ活もおおいからダメなんだ」と結論づけた。
「生涯独身は避けなければならない・・・。」
焦りも感じながら、次の手を模索する。
「結婚相談所?俺が??」
結婚相談所への入会を検討せざるを得ない自分を認めることができない・・・と躊躇する。
1カ月考えた。毎日仕事と家の往復を繰り返す中で、「出会い」は期待できない。
アクティブな趣味もなく、週末の出会いも皆無。
考えてみると、これまでと行動を変えないかぎり、「出会い」は無いのだ。

ようやく39歳を目前に、不本意ながら結婚相談所への入会を決意した。
結婚相談所とマッチングアプリどっち?集まる会員の傾向分析から婚活計画を練る

結婚相談所への期待で、再度奮起

入会金+初期費用で約45万円。実際に支払ってみると「この出費で、結婚できるなら、全然OKだ。」と思えた。

「ここはプロがサポートしてくれる。本気で結婚する気のある女性しかいない。」と自分を鼓舞した。

結婚相談所入会初日担当のカウンセラー(30代女性)はとても丁寧だった。
一緒に浩二のプロフィールを作成する際、彼女が少し困った顔をした。
「田中さん、趣味の欄に『ゴルフ』と『ワイン』を書かれていますが、ゴルフは実際どのくらいの頻度で…?」
「いや、それはイメージ。大事なのは第一印象だから」
写真はアプリと同じ5年前のものを使い回し、年収は「850万円」と堂々と記載した。

未だ、プロフィール&写真を軽視している。
アプリでの失敗を活かしていない。

希望条件は「28〜34歳、痩せ型で優しい人、婿入り不可、子ども2人希望、共働き可(ただし、家事はしっかりやってほしい)」と書いた。
カウンセラーは笑顔で言った。
「もう少し柔軟にされると、お見合いが組みやすいのですが…」

浩二は「いや、妥協はしたくないんです」と一蹴した。

プロのアドバイス、第三者の意見を軽視している。

1回目のお見合い:34歳 看護師・美香さん

落ち着いた日本料理店で面会。
美香さんは笑顔が柔らかく、話も聞き上手だった。
浩二は序盤から全開だった。
「僕は管理職なので、責任が重くて。年収もそこそこあるんで、経済面は心配させませんよ。家は僕が買います」
美香さんが「私、仕事は続けたいんですが…」と言うと、
「もちろん! ただ、子どもが生まれたら優先順位は家庭にね。僕の母もそうだったし、それが一番幸せだと思うんですよね」
美香さんは「はぁ…」と微笑んだまま、箸を止めた。

またも、お見合いを「自分語り」に終始する。これまでのお見合い結果を検証していない

後日、カウンセラーから連絡が来た。
「美香さんから『価値観にギャップを感じました』とのお返事でした。」
浩二は「え?では、またね、って言ってたのに。」
浩二は、「なんで?」とカウンセラーにもう一度尋ねた。
カウンセラーは残念ですが・・・」と言うのみ。

2回目のお見合い:35歳 事務職・恵美さん

カウンセラーから「年齢が田中さんのご希望より1つ上ですけど、どうですか?会ってみませんか?」
浩二は、34歳までを条件としていたが、カウンセラーとのコミュニケーションがスムーズに行かない現状を鑑み、
「あまりわがまま言っても、カウンセラーに嫌われるかな」と思い、会ってみることにした。

恵美さんは穏やかで、結婚に対してとても前向きだった。
浩二は、恵美さんの「前向きさ」に応えるべく張り切った。
またも、「自分語り」に突入してしまった。
「20代の頃は本当にモテてて、合コンとか毎週のように。でも今はもう落ち着いて、家庭を築きたいんです。恵美さんみたいな落ち着いた人がいいなって」さらに「僕、貯金は2500万くらいあります。頭金出せば…」と経済アピール。

恵美さんが「子どもは何人くらいがいいですか?」と聞くと、
「2人欲しいです。でも教育費考えると、1人でもいいかな。僕がしっかり稼ぐから、恵美さんはパートでもいいですよ」その日の夜、恵美さんからお断り連絡。
理由はカウンセラー経由で「自分の話が長く、相手の意見を聞く姿勢が感じられなかった」とのことだった。浩二は腹を立ててカウンセラーに言った。
「僕のどこが悪いんですか? 年収も安定してるし、見た目も平均以上でしょう?やっぱり、34歳以下にしてください!」

自分語り癖、自分よがりで相手のコミュ力が不足との指摘をもらいながら、受け止め出来ていない。

3回目のお見合い:29歳 外資系企業・彩花さん

カウンセラーが「年下で明るい方のマッチングができそうです。いかがですか」と提案。
彩花さんは明るく、キャリアも順調で、話していて楽しかった。
だがここでも浩二は同じ失敗を繰り返した。・過去の自慢話
・「若い頃は遊んだ」自慢
・「結婚したら仕事はほどほどに」発言
・「僕のペースで家庭を築きたい」という一方的な理想の押しつけお見合い終了後、彩花さんはカウンセラーにこう伝えたという。
田中さんは「いい方だと思うんですけど、私が求めるパートナー像とは違いました。
自分の価値観を相手に合わせようとする気がない感じがして…」

3ヶ月で入会後お見合い5回、全滅。
担当カウンセラーから「もう少し自己研鑽をされた方が…」と遠回しに言われ、浩二は激昂した。
「45万も払ってるのに、ろくな女性を紹介してくれない! こっちは本気なのに、向こうが結婚観を理解していないだけです」
不貞腐れた浩二は、夜、ひとりでビールを飲みながら浩二は呟いた。
「結婚相談所も所詮は金儲けか…。本物の理解者は少ないな」鏡に映る39歳目前の自分。
生え際はさらに後退し、腹回りも確実に増えていた。
でも彼はまだ気づいていない。「自分が変わらなければいけない」という、たった一つの事実に。

アラフォー婚活・結婚相談所で失敗する典型パターンまとめ年収・過去の自慢を前面に出しすぎる
相手の価値観を聞かず、自分の理想を押しつける
5年前の写真を使い続ける
「プロがサポートしてくれるから大丈夫」と自分を変えない
失敗の原因をすべて外に求める

40歳を目前に控えた今、「自分を受け入れてくれる人を探す」ことではなく、自分自身が「(誰かと)一緒に協力して生きていける人」になることが前提で、
「共に生きていくパートナー」を見るけることです。つまり、「選んだ人から、当時に選ばれる人」になる行動・思考改革が必要です。

「自分を変えられないまま高額費用を払う」のは、本当にもったいないことです。

アラフォー婚活、失敗からの逆転成婚への道

敗者復活戦への道

結婚相談所における5回のお見合い失敗、カウンセラーとの衝突を経て、活動休止。
日曜日夜7:30、冷蔵庫のビールを開けようとした瞬間、
「休日も一人で晩御飯、このままじゃ、本当に一生ひとりだ…」
生涯独身の不安は、これで2度目。
これまでにマッチングアプリや結婚相談所で面会した女性は、それぞれ多忙な中での婚活で、
浩二と同じように「期待をもって面会に出向いた」
「その期待に沿えなかったのは、自分自身か・・。」

浩二は初めて、自分を客観的に見つめた。
これまで面会できた女性たちは、実は素晴らしい人?
彼女たちの「目に適わなかった?」「僕の方が不釣り合い?」
自虐的な発想に悲しくなかった。
自分一人でいると、どんどん悪く考えそうで、怖くなり、その日は酔っぱらって寝た。

翌日、上司と飲みに行く。
上司から「元気ないじゃないか?」
浩二「実は・・・」
浩二は、これまで婚活の悩みを誰にも話したことは無かった。
心許せる上司の言葉に、「婚活がうまく行かなくて・・・」と漏らした。
上司は、「そうか、大変だったな。」と労った上で、
「田中は、普通に結婚できるよ。普通にしていれば。」
「現状で、田中の婚期が遅くなっている理由は、田中の理想が高いからだよ。そういう意味では、田中自身に原因があると言えるんだよ」
浩二は、上司の言葉には、薀蓄ありそうに感じながらも、共感で出来ず、
「そんなに身丈に合わない理想を追っているではないですよ・・。」と抵抗してみた。
上司は「結婚は相性次第だ。ただ、その相性は恋愛とは違う。似てるけど、違うんだ。
その違いを理解するためには、意見交換できる前提がないと、前途がなくなってしまうんだよな。」
上司はさらに、
「お見合いって、仕事でのコミュニケーションと違うんだよな。上司:部下、当社社員とお客様、そうした前提関係がないからね。仮に年齢差があっても、上下のない対等な「婚活中の男女」なんだよ。」
浩二は上司が、浩二自身がぶち当てっている壁をわかって、話していることに気づき、
耳が痛くなってきた。

浩二、自己を見直す(自己評価、結婚観の再構築)

浩二は、婚活で面会してきた女性たちに対する自信の立ち振る舞いを悔いて、恥じた。
同時に、面会した女性たちは、浩二とのコミュニケーションを図ることに注力していたこと、つまり「コミュ力のある大人の女性」であったことに、今さらながら敬意を感じた。

「このまま、婚活していても成果はない。」
「どうしたら、自分は変われるだろうか?」
落ち込み悩んでいるうちに、少し考え方を変えた。
「こうして自分を変えようと悩み始めた事、それ自体が進歩かもな。」
「この進歩、どうやって活かすか?を考えよう。」
「まず、本でも読んで勉強してみよう」

「中の上」程度の容姿・スペックの男性には、「自分はただの平凡な男」であることを認識させ、本当にモテたいなら、「ここまで精進しなさい」と叱咤激励してくれる本。「女性の心に寄り添うには?」の観点でも勉強になる。男性にとってはかなり辛口であるが、だからこそ自己変革の起点になり得る。

LOVE理論
水野敬也
文響社
恋愛をテーマにしながら、笑いを交えて楽しく学べる一冊。
肩ひじ張らずに恋愛観を見直したい人に。

結婚相談所が進める婚活に役立つ本4選!

本を読んだ影響で、これまでとは違う「自分磨き」を始めた。
デイリーに筋トレに取り組んだ。
ジムに通いたかったが、婚活のコストもあるため、もっぱら自宅で出来る範囲に留めたが、
シェイプアップ効果と同時に「自己肯定感の向上」を自覚できたときに、これまでとは違う気持ちの余裕を感じることができた。
自分磨きの意識と「気持ちの余裕」は、「他人の意見を聞きたい」という前向きな姿勢を志向する方向に導いた。
「結婚相談所での活動を見直そう・・・。」

結婚相談所の乗り換え問題

婚活について、意見・指導してくれる人は稀。
アラフォーにもなると、なおさら。学生時代の友人は既婚者が多く、疎遠にもなるし、両親の意見は時代ギャップもある。
結婚相談所は、第三者視点に加えて婚活市場に詳しくて、結婚までの出会いから、婚約までの過程における有象無象を順序・体系立てて、現実感をもって解決してくプロだ。そんな相談所に料金を払いながら、貴重なアドバイスをろくに聞かず、自分の婚活に活かしてこなかった自分を悔やんだ。
「今の相談所のままやり直すか?どかか別の相談所に乗り換えて、心機一転やり直すか?」

「悩むより、行動しよう。」
浩二は、再度、結婚相談所を物色し始めた。

本気で、いろいろ検討すると、結婚相談所にもいろいろ違いがあることに気づいた。

これまで、所属してきた結婚相談所は、いろいろ比較検討してみると、浩二にとって「良心的な相談所」であることに、改めて気づいた。
でも、悩ましくもあった。

これまで、自分はカウンセラーのアドバイスを受け入れず、時には横柄な態度をとってきた。
カウンセラーは心証を悪くしているだろう。
これから、改めてカウンセラーと上手くコミュニケーションできるだろうか?

浩二は悩んだ結果、「あのカウンセラーに頭を下げて、再度やり直そう」
「今の自分には、彼女にこれまでの自分の対応を詫びて、彼女のアドバイスをキチンと受け止めて、活動してみることがプラスになるような気がする」

浩二は休会状態になっていた結婚相談に出向き、カウンセラーに詫びて、「再度、頑張りたい」旨を伝えた。
カウンセラーは、「頑張ってください。できる限りのサポートをしますからね。」と笑ってくれた。
「婚活は田中さんのように悩み、疲弊される方が多いんです。モチベーションを維持する方策も取りながら、やりましょうね。」

あらためて、カウンセラーと打ち合わせ

カウンセラーとの打ち合わせを前に、浩二は、お見合いに行くつもりで、服装を整えて、臨んだ。
面会時、カウンセラーに、自分の服装、佇まい全般についての印象とアドバイスを求めた。
カウンセラーは「田中さんは、総じて年齢通りの印象です。老けていません。」
浩二は、「老けていません」を評価として受けるよりも「年齢通り(年相応)の印象」を、ややネガティブに受け取った。
「(俺も、普通のアラフォーなんだ・・・)」とつぶやきつつも、
「普通のアラフォーとして、何か、アドバイスをください」と前向き、かつ貪欲にアドバイスを求めた。
浩二は、婚活を前進させるために、いい意味で他人の意見を欲しがった。おおきな進歩だ。
カウンセラーは、髪型や服装について、女性の立場で基本的な考え方をアドバイスした。
浩二は、一生懸命メモをとり、「如何にアドバイスを取り入れるか?」を考えた。

カウンセラーとの打ち合わせによって、
・プロフィールの作り直し
・プソフィール写真の撮り直し
を決めた。

そして、浩二は、写真を撮りなおすために、床屋に行き、デパートで洋服を物色した。
プロフィールの作り直しは、特段の趣味がないだけに、苦労した。
意識したことは、浩二自身の人となりが、判るように、なるべく正直に書くことした。
「仕事ばっかりしてきたので、自慢できる趣味はないけど、映画は好きです。
旅行や食べ歩きを今後は楽しみたい」
「一緒に、食事や旅行を楽しめる人が出来たらうれしい」
「スポーツはあまり得意ではないが、今は筋トレにちょっと夢中になっているので、体力作りも一緒に頑張れるとうれしい」
・・・すこし、子供っぽい内容になったが、素直な気持ちなので、そのまま書いた。
このプロフィールで面会してくれる女性なら、自分も肩肘張らず、フラットに話が出来るだろうと考えた。

従前は、カッコつけたプロフィールを前提として面会しているので、どうしても自分をよく見せようと一生懸命になってしまい、「自分語り」に突入していたように思う。これを反省して改めた。

ポイントとなったカウンセラーのアドバイス

カウンセラーとの打ち合わせで一番、耳が痛く、反省したのは

「女性が一番疲れるのは、自分の話を聞いていないと感じることです。
それは、『相性が悪』と判断するポイントになります。」

それは、本でも読んだ「普通のコミュニケ―ションが成り立つか?」の前提だ。
実際の交際では、普通のコミュニケーションの上で、意見交換があり、冗談や相談も成り立つ。
さらに、結婚生活では、喧嘩もあれば、仲直りの仕方、謝る胆力も必要で、さらに運命共同体として、生活上のトラブルを一緒に解決していくことが求められる。

だから、そのためには、よく聞くこと、じっくり話せる相性が必要だ。
相手には、「ちゃんと話を聞いてくれるし、しっかり意見・アドバイスもくれる」と評価されて、
はじめて「頼れる人」となる。

そのためには、「話しやすい人」であることが、浩二の目下の課題と認識した。

「笑顔で相手を見る。相手の話を最後まで聞き、共感を示す。相手の話に興味を示す。
相手の質問には、ちゃんと答える。知ったかぶりはしない。」
これを呪文のように意識して、自然に実行できる人を目指した。

出直し後、最初のお見合い・37歳・美香さん・保険会社勤務

育ちの良さそうな凛とした女性。
率直な物言いに、浩二はちょっと緊張した。
わりと彼女からの質問が多く、それに浩二が答えると、その内容について、彼女も自身のことを説明する流れ。

会話の主導権を彼女が執ってくれるので、会話は淡々とすすむ。
でも、浩二は、どうも楽しくない。
彼女が、浩二を品定めしているように感じられるからだ。
ひとしきり話した後、会話が続かない。
浩二は、やや焦ったが、雰囲気は変わらず、その日は散会となった。

浩二は思った。「彼女も焦って、結婚相手を探しているんだろうな。」
そういう意味では似た者同士かもしれないが、「相性」を感じなかった。
浩二は美香さんのことは深く考えず、結論を出した。「相性良くない」と割り切った。

そう考えていたら、彼女の方から「お断り」の意思表示が相談所に届いた。
浩二は、「そうだよね。俺もお断りだもん。」
既に割り切っていたので、ショックもなかった。

39歳・梨花さん:看護師

結婚相談所での婚活に再挑戦に臨んだ際、プロフィールに記載する希望条件を大幅に緩和し、
年齢条件を本人±5歳としていた。
今回の梨花さんは、同い年。

会ってみるとみると、浩二は自分よりも若い印象をもった。
浩二:「同い年ですよね?」
梨花さん:「何月生まれですか?」
浩二:「12月です。」
梨花さん:「私、2月です。やだ、私の方が1学年上ですね。」
浩二にとって、初めての年上だった。
梨花さんは、浩二より若く見えて、浩二にとっては羨ましく思えた。
浩二は、カウンセラーから「年相応」と言われて、「つまりは、普通のおじさんってことだよな。」と、ちょっと気になっていた。

ただ、梨花さんが1学年上とわかり、浩二はちょっと先輩の女性と認識してから、不思議と話しやすくなった。
これまでになく、会話は順調に、世間話でもするように流れた。
婚活に疲れ気味のアラフォーの同志として、お互い労うように話しは続いた。
梨花さん:「時々、『生涯独身』の不安がよぎるんでけど・・・私、両親みたいな夫婦なりたくて・・諦められないんです。」
この言葉を聞いた時、浩二は驚いた。
「生涯独身の不安」という言葉が、浩二に突き刺さったのだ。
思わず浩二は漏らした「僕も・・・なんです。」
「僕も、数カ月前から、その不安を感じて、再度、婚活をやり直しています。」

1時間半話して、その日は別れた。

家に帰って、梨花さんの「生涯独身の不安」を考えた。
「愛嬌あるし、いい人だ。それなのに、そんな不安があるんだ・・・」
意外で驚いた事が思い出されたが、それにしても『驚いた』のは、何故だろう?」と、ちょっとモヤモヤした。
「でも、なんか楽しかったな。昔の旧友にでも会ったような安心感?」
あれこれ考えているうちに、気になりだした。
「梨花さんは、もう1度会ってくれるだろうか?」
急に不安になった。
直接、連絡して確認する度胸が自分にないことに気が付いた。
「ああ、そうか、俺、もう1度会いたいんだ。」
・・・・浩二は、もう1度会いたい旨をカウンセラーに託すことにした。
「なんか、中学生みたいだで、カッコ悪いけど、仕方ない。」

もう1度会えることになった。

梨花さんに再開してみると、梨花さんは、前回よりも明るく穏やかで、笑顔に温かみが感じられた。
浩二は、それに気づくと、ちょっと恥ずかしくなって焦った。
「ダメだ。焦ると自分語りに突入しそうだ、どうしよう。」
浩二がモジモジしていると、梨花さんは、笑いながら「もしかしたら、ちょっと緊張してますか?」
浩二は、ズバリ当てられて恥ずかしかったが、素直に答えた「はい。なんだか緊張してますね。」
この会話で、打ち解けた。
中高何婚活:市場価値は、相性が決める。
2人は仕事、両親、友人や過去のこと、趣味、50代やそれ以降の目標など、いろんな事をランダムに話した。2回目の面会は、序盤で工事に緊張があったものの、梨花さんがそれを解してくれたことで、会話は弾んだ。
食事のあと散歩しながら話して、約2時間が経過したので、浩二の方から「時間大丈夫ですか?」と伺った。カウンセラーや婚活ノウハウ本に、「長時間の拘束は✕」と書いてあったからだ。
梨花さんは、「浩二さんは大丈夫ですか?時間あるなら、お茶して帰りませんか?ちょっと座りたいので」
浩二は、まだ話せることとなり、少しうれしかった。
喫茶店で相対して座った時、梨花さんの笑顔を再度見た。ちょっと「ハッ」とした。
散歩のときは、顔をあまり見ないで話していたら、また緊張しそうになった。
「(緊張している場合じゃない、今回は次回のアポをとってから帰るんだ。)」
と、自身の課題を意識した。

浩二:「また、お誘いしていいですか?」
梨花さんん:「いつにしますか?」
YES・NOの回答をすっ飛ばして「いつ?」と問われ、浩二は思わずニヤ(笑)けてしまった。
来週の土曜日、梨花さんの夜勤明けに、ドライブに行くことになった。

こうして浩二と梨花さんの真剣な交際が始まった。

ここに至るまで、浩二のお見合いは13回。
アラフォー婚活のお見合い回数としては、平均的と言える。
お見合い多すぎ問題:アラフォー婚活は長引く理由と対策|恋愛を手放すと結婚が近づく?

浩二と梨花さんは、週一の頻度で会うようになった。
会って話しているうちに、梨花さんのことが、いろいろわかってきた。
看護師の仕事は激務だが、収入は十分あり、やりがいもある。
ただ、看護師の仕事が大好きかと言えば、複雑らしい。
ただ、アラフォーになり、転職に現実感はなく、他の仕事で、現状の収入は期待できない。
働く以上は、収入は多い方がいい、だから、辞めない。
「仮に、どんな人と結婚しても、仕事はしたい。なぜなら、父母の夫婦関係がそうだったから」と言う。
浩二は「どんな人と結婚しても・・・」の言葉が頭に残った。

浩二は内心「僕は結婚相手として見てもらえてるのかな?」
「子供は欲しくないのかな?」などと、考えたが、それを問うことはできなかった。

交際が3カ月を超えたころ、カウンセラーから「梨花さんとは真剣交際中ですか?」
と聞かれ、浩二は困ったが、正直に答えた。
「自分でも、よくわからないんですよ。梨花さんがどう考えているかも気になりますが・・。」
カウンセラーは、「先方の相談所に確認しましょうか?」
浩二は、また困って「もう少し、様子を見たいし、考えたいので待ってもらえますか?」

浩二も梨花さんとの先行きを考えつつも、答えが出せかった。

ある日、梨花さんから、連絡を受けた。
「今度、お酒、ご一緒できませんか?」
浩二は嬉しかった。「よろこんで。」

なんでも梨花さんは、同僚とのトラブルや多忙など、仕事のストレスを解消したくて、誘ってくれたらしい。
一緒に飲んで、酔いが回ってくると、梨花さんは、ちょっと愚痴っぽくなってきた。
梨花さん「ごめんなさい、仕事の愚痴ばっかりで・・」
浩二:「いいんですよ。ストレス解消が、この飲み会のテーマですから」

浩二:「でも、梨花さんの話を聞いていると、本当に仕事一生懸命なんだなぁ、と思います」
梨花さん:「だって、これでご飯食べてるんだもん。仕方ないです。
でも、やっぱり不安になりますよ。仕事ばっかりやって、歳はとるし・・・・」
浩二:「!(それだ、生涯独身不安・・・)」
「僕も、ありますよ。生涯独身不安・・・。」
梨花さん:「浩二さん?浩二さんは大丈夫よ。」
浩二:「・・・(やや不機嫌になる)」
「だから、婚活してるんですよ。」
梨花さん:「知ってますよ。だから、会ったんだもん」
浩二:「先日、相談所のカウンセラーから聞かれたんでよ、真剣交際か?って」
梨花さん:「・・・真剣交際ですよ・・・私は、ね。」
浩二:「え、そうなの?」
梨花さん:「だから、言ったじゃない。仕事は辞めたくないって」
浩二:「・・・・たとえば、子供は欲しくない派?」
梨花さん:「決めない派」
「だって、できるかわからないし。浩二さんの意見も聞いてないし。」

・・・・このやり取りで、浩二は悟った。
梨花さんにとって、自分はノーではない。でも、前途を検討するには、もっと結婚後に関しての意見交換、すり合わせが必要なのだ。

浩二、結婚を決意

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