アラフォー(40歳前後)以降の中高年層の婚活市場では、男女ともに自分より若い異性を求めるパターンが散見されます。
また自身の容姿、年齢、経済力などを過大評価する「勘違い」「現実・実態と自己認識のズレ」が原因でマッチングが難航するケースが少なくありません。
この記事では、婚活者の自己評価の傾向について、心理的・社会的要因を基に説明し、「痛い人」として除外されず、候補者として「選ばれる」ための自己評価方法を提案します。
アラフォー以降(中高年)婚活にみられる「自己認識のズレ」
まず、一般的に婚活市場でみられる「勘違い?」現象を紹介ます。
若い年齢層の異性を求める傾向
特に男性に多い傾向ですが、女性にも見られます。
一般に、自分と同年代でなく「自分より若い年齢層」を希望することは、第三者的な視点からは「高望み」と認識されるリスクがあります。
それでも、自分の希望として掲げるのは、「自己評価が高い」からと想像されますが、その背景をロジカルに考察してみましょう。
男女共通の心理メカニズム
40歳以上のデートシーンでは、男性だけでなく女性も若いパートナーに惹かれる傾向が強くあります。
例えば、米国の研究では、初対面後の好感度調査で、男女ともに若い相手を好む傾向がほぼ同等に現れるとの指摘があります。
(ご参考:リンク先は英文です。翻訳機能で読めます。男女ともに若いパートナーを求める傾向は顕著)
このほか、英国の調査でも、男女ともに若いデート相手に魅力を感じる割合が高く、これは進化心理学的に「若さ=健康・生殖力」のシグナルとして無意識に働くためと説明されています。 若さを重視するのは男性だけではない
日本国内の婚活現場でも、男性は20-30代の女性を、女性は自分より5-10歳若い男性を希望するケースが多く、結果として同年代同士のマッチングが減る、あるいはマッチングが困難になる要因となっています。 若いころモテた経験のある女性に多い、若い男性希望
つづいて、男女別の特徴も考察してみましょう。
男性側の特徴
中高年男性は特に「若い女性を求める」パターンが目立ちます。
結婚相談所やアプリのデータでは、40-50代男性が20代女性を指定する割合がかなりあります。
文字通り、「年齢ギャップ」を自ら求めている状態です。
これは、本能的な「生殖能力の高さ」への無意識の欲求も根底にあるとも言われますが、
結果的には、こうした男性の希望は、自ら「選ばれにくい」状態に向かうことに。
求める男性側は、「若い女性には、年上でも経済力・安定性を重視する人がいる」と思う反面、
女性側は、大きな年齢差は「ギャップ」と認識し、「共感」できるシーンが想像しにくいと判断します。
こうした現象は、「自分はまだ若い女性にアピールできる」と勘違いした男性が、意に反して自身の婚活が長期化するリスクを自ら抱えていることになります。
女性側の特徴
女性も若い男性を求める傾向はありますが、男性ほど極端ではなく、経済力や安定性を優先する人が多いです。
ただ、一部では「自分は同年代より若く見えるから、年下男性からも評価してもらえる」
「従前にモテた経験から若い男性に惹かれる」などの「勘違いおばさん」現象が指摘され、マッチングアプりや結婚相談所で高望みする人があります。
婚活市場では「痛い」「自信あり過ぎ」と認識されるようです。
こうした希望にこだわり続けることは、マッチングの可能性を自ら限定してしまう行為と認識すべきです。
自分を過大評価する「勘違い」が起きる心理とは
年齢以外の条件においても、自身の市場価値を過大評価する傾向はあります。
例えば「人並み以上の見た目だと思う」
こうした現象は、自己評価における認知バイアスの1つで、
中高年層では、過去の成功体験(若い頃のモテ期、キャリアのピークなど)を根拠としているケースが多いとされます。
容姿について「同年代より若く見える」と自己評価する人が多いですが、客観的には年齢相応であることがほとんどで、これも婚活の失敗要因となります。
(同年代より若く見える!?という勘違い)
このほか、年収が高い男性が「経済力で若い女性を惹きつけられる」と勘違いするケース。
女性が「ビジネスで成功した自分は高スペック男性に値する」と高望みするパターンも、よくあること。
「収入もそこそこあるから選ばれるだろう」は過大な自己評価と認識すべきでしょう。
過大評価の背景
自己評価が過大になりがちなことには、裏付けがあります。
心理学等のロジカル分析、これに対する婚活業界における評価・認識を紹介します。
心理学・社会学的見地
こうした自己評価が過大になる傾向を表す専門用語があり、「人間のとりがちな行動」と分析されてます。
用語例
・過信バイアス(Overconfidence bias) → 自分の能力・魅力を過大に見積もる認知バイアス
・ダニング=クルーガー効果 → 能力が低い人ほど自分を過大評価しやすい心理現象
・自己奉仕バイアス(Self-serving bias) → 自分の成功は実力と評価し、失敗は環境のせいにする傾向
・ハロー効果の逆利用 → 過去のモテ期やキャリアの成功体験が「今もイケてる」という錯覚を生む
このような人間の行動傾向は、企業における人事考課等で修正を促す仕組みも導入されているほど、「一般的にはよくあること」です。
一方で、「よくあること」であるがゆえに、自分自身の行動についてもチェックする必要あるのです。
婚活業界における認識
婚活業界では、「自己評価高すぎ問題」について、
「加齢に比例して行うべき自己認識のアップデートが追い付いていない」と指摘、修正を促しています。
つまり、年齢を重ねた分、価値観や自己評価を変える必要があります。
「発言小町」などのフォーラムや、ブログ・XなどのSNSでは、こうした勘違いが多数共有されています。婚活現場で、現実を思い知らされ、自己評価が強制的に修正される局面もあります。
中高年の自己過大評価を嘲笑する言葉
これらの言葉(呼称)には、自己評価の甘い中高年にむけた皮肉が込められています。
自戒のための材料として紹介します。
| 皮肉語 | 対象 | 意味・ニュアンス |
| 勘違いおじさん | 40代以上の男性 | 年収・容姿・モテ度を過信し、20〜30代女性を狙うが現実とのギャップが大きい人 |
| 勘違いおばさん | 40代以上の女性 | 自分が同年代より若く見える・スペックが高いと思い込み、年下男性や高スペック男性を狙う人 |
| スペック誤認 | 男女両方 | 婚活市場における自分の客観的な価値(年齢・年収・容姿など)を正しく把握できていない状態 |
| 盛ってる | 男女両方 | 写真を過度に加工したり、若作りしすぎて実物とのギャップが大きいこと |
| ハイスペ勘違い | 主に男性 | 年収はそこそこあるが、それ以外(容姿・性格・年齢)が伴っていないのに高望みする人 |
| 痛いおじさん/おばさん | 男女両方 | 若作りや言動が年齢にそぐわず、周囲が引いてしまう状態 |
| 自己評価高すぎ | 男女両方 | ネットスラングとして最もシンプルに使われる |
結婚相談所におけるワーニングメッセージ
婚活業界・結婚相談所で実際に使われる、言い回しです。
相談所のカウンセラーが会員に伝えるときの表現はやや優しくなっていますが、下記のメッセージは過大評価を指摘している警告と認識すべきものです。
・「ちょっと希望条件が、ご自身のスペックと合っていないですね」
・「年齢に見合った現実を受け入れましょう」
・「市場価値を正しく認識するセミナーにご参加されませんか?」
・「お写真と実物のギャップが大き過ぎて、お相手が…」(写真の盛りすぎ問題)
こうしたメッセージを受けたら、自己評価がズレていると認識し、修正すべきです。
過大な自己評価や勘違いを助長する言動
自己評価を過大にしている人や、勘違いしている人は、婚活におい言動動面でも失敗をしている可能性があります。
自己評価が過大な人の言動・傾向の例
・ファッションが時代遅れ(従前のお気に入りを婚活で着用してしまう)
・髪型が年齢相応でない
・健康や体型ケアを怠りがち
・話題やジョークが古い
・コミュニケーションが一方的になる
・価値観を押し付ける(自分に自信を持ちすぎ)
・人の話を聞かない、時に話を遮る(わがまま)
・武勇伝・成功体験を語りがち、自分語りに没入する
もっと詳しく☞嫌われる中年男性がとりがちな行動ワースト10 ☞「婚活で成功する男」の心得
→ 無意識にやっていると「勘違い症状」が進行します。相手は即座にひきます。
自己評価の修正方法、婚活市場における自分のポジションを確認した上で、自己磨き
自己評価を修正する過程では、「自己肯定感」が揺らいでしまう可能性もあります。
しかし、適正で客観的な「市場価値」を確認した上で、自己磨き・努力の方向性を決め、自己肯定感を維持していくことの方が、婚活には有効です。
婚活では、「勘違い、自分を過大評価」を修正しながら、「自己卑下」を防止し「自己肯定感」を維持することが大切です。
ステップ1:自分評価に客観性を取り入れる
自己評価は、「市場における現在価値」と同等であるべきで、可能な限り客観データの基づきましょう。
客観データの例
・体型なら、BMI・体脂肪率・基礎代謝
・経済力なら、現在の年収、負債の有無、可処分所得、住まいの状況
・生活リズム(勤務時間、休日の使い方)
・健康状態(服薬・慢性疾患)
・直近1年に異性関係の有無、好意を示された回数
(結婚相談所での「申し込み数」「成立数」「どの年代からの申し出か?」
・従前の異性とのお付き合いの期間
婚活に、「昔の写真」「前職における功績」を見てもらう機会などなく、「今の市場価値」で判断されます。
ステップ2:第三者の評価を積極的に取り入れる
自分では気づいていない部分に、他人はこだわる可能性は十分あります。
これは、長所・短所、共にあります。
だから、第三者の評価は重要であり、婚活業界や周辺の人の目線を借りると、妥当性が付きます。
第三者評価の例
・プロカメラマンによるプロフィール写真(☞ちょうど良い「盛り加減」が可能となります。)
・スタイリスト同行サービスやファッション診断
(ブティックや販売店の店員は「売りたいものをすすめる」ので、客には平気で似合わないものでススメてきます。だからダメです。本当のプロに任せるべき)
・結婚相談所のカウンセラー面談
婚活業界のプロの意見は、活用する価値あります。
・婚活を経験した友人に聞く
・マッチングアプリで「どんな年代の人から“イイね”が来るか」を分析する
(“イイね”が来ない、自分の希望しない年齢層からだけ“イイね”が来る、☞自己評価がズレている)
ポイント
第三者評価は「厳しい」方が役に立ちます。
褒めてくれる友人より、「婚活のプロ」の意見を優先しましょう。
ステップ3:理想条件を“年齢に適した現実条件”へ調整する
理想が高すぎると、その理想条件を保有する人の厳しい目で「除外」されるため、市場評価は期待できず、成果が得られない状況が継続するでしょう。
典型的な例
48歳男性が30歳女性(外見レベル高)に申し込んだ場合、その30歳女性には、同世代の高スペック男性が多数申し込んでいるハズ。多忙な婚活中に、30歳女性は同世代の高スペック男性以外に興味を示さず、48歳男性のスペックを見ることもなく、除外する可能性は極めて高いです。
さらに、この48歳・男性が、同様の女性にのみアプローチを継続した場合、お見合い・マッチングが成立する可能性は低く、「ヒット率」の低さに、精神的なダメージを負うことが想像できます。
同様に、50代女性が「年収700万以上の自分より若い男性を希望」した場合も、その年収のある男性の数は希少で、幅広い年齢層の女性からの申し出がある中で、50代女性は除外される可能性高いでしょう。
だから、適正な自己評価に基づいて、現実的なお相手を希望することがポイントとなります。
妥当な自己評価に基づいて候補者が増える条件を考察する
①年齢差 : ±5歳以内を基本にする
②収入 : 自分と対等な水準をベース
③外見 : 自分と同程度を目安 (あるいは条件設定しない☞候補者増)
条件は増やす、厳しく限定することは、「除外リスク」が増大します。
中高年専用「自己診断チェックリスト」
▼あなたは大丈夫?“勘違い度チェック”
(1)外見・清潔感
① 同年代より若く見られると認識
→ 褒めではなく社交辞令の可能性も
② 3年前の服をまだ現役で着ている
③ 髪型を1年以上変えていない
④ 体型維持はそれなりに自信がある(※自信がある人ほどズレやすい)
(2)コミュニケーション
①自分の意見はハッキリ言うほうだ
→ 実は「押しつけ」になっていることも
② 相手の話を聞くより、自分の話が多い
③ 過去の成功体験の話をしがち
(3)理想条件
① 相手は常識ある人がいい(※抽象的)
② 年齢差10歳以上でも合う人がいるはず
③ 子どもは欲しい(50代でよくあるズレ)
→ 1つでも当てはまれば“要見直し”です。
■痛い人を回避するために今日からできる3つの行動
1. プロに外見の改善を依頼する
写真(表情を含む)、洋服、髪型、姿勢(大事!印象に大きな影響)
→ 外見は自己認識と客観評価の差が最も大きいため、プロの介入が効果的。
2. 婚活プロフィールを第三者にチェックしてもらう
文章が長い、中身がない、上から目線…など、
「自分では気づけない痛さ」を排除できます。
3. 条件より“相性”重視に切り替える
年齢・収入・外見などのスペックより、“居心地の良さ”が長続きする結婚には重要です。
まとめ:勘違いは“治せる”。直せば確実に婚活は好転する
中高年の婚活で失敗する多くの原因は、
本人が気づかない「認知のズレ=勘違い」です。
しかし、客観データ 第三者評価 現実的な理想設定
この3つを行うことで、自分自身を正しく評価できるようになり、
痛い人から「選ばれる人」へ確実に変わることができます。
婚活は、正しいセルフチェックができる人ほど短期間で結果が出ます。
ぜひ今日から、あなたの“自己評価リニューアル”を始めてみてください。
上手く話したい50代へ|会話ネタ・質問例・避けるべきNG話題

40代で結婚した50代夫婦(もうすぐ60)。夫婦共通の趣味は、料理と酒。筋トレも少し。2人ともに友人に独身が多く、紹介したい気持ちはあるが、具体的には実現せず。友人たちに婚活をおすすめする気持ちでブログを作成することに。このブログを読んだ方が積極的に婚活し、パートナーが見つかったらウレシイです。愛知県在住。

