寂しさを感じたら婚活:50代以降の心身の健康維持のための取組のスタート

さみしいイメージ マインドセット

「寂しい」という感情は、特に中高年において、精神や身体にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。一方で、寂しさや孤独は、配偶者やパートナーの有無によって大きく軽減されるデータもあります。この記事では、孤独が招く「心と体の危機」をデータで知り、幸せなパートナーシップでお互いの健康維持と気持ちの充実をはかり、人生の後半の充実を図ることをご提案します。

はじめに:日常で「寂しい・・」と感じることがあるなら

誰でも「寂しい」と感じることはあります。ただ、年齢を重ねていくと「寂しさ」を感じる頻度や、寂しさの質が変わってきます。仕事における役割の変化、同性の友人との付き合いの頻度の減少、体力の低下などが感情面にも影響し、「寂しさ」は孤独感に近いものとなってくることもあります。「寂しさ」や孤独感は、詩心身の健康に大きく影響することがわかっています。それらを裏付けるデータを記載します。

「寂しさ」「孤独感」の心身への影響

1. 精神への悪影響うつ病や不安障害のリスク増加

孤独感は、うつ病や不安障害の発症リスクを高めます。
研究によれば、孤独感が強い人はうつ症状を報告する確率が約2倍になる。
中高年では、社会的つながりの減少(友人や家族との接触減、退職など)がこの感情を増幅することがあります。

認知機能の低下

孤独感は認知症やアルツハイマー病のリスクを高める可能性があります。2020年の研究(Lara et al.)では、孤独感が強い高齢者は認知機能の低下が早まることが示唆されています。これは、社会的刺激の不足が脳の神経可塑性に影響を与えるためと考えられます。

自己肯定感の低下

寂しさは自己価値感を下げる傾向があり、特に中高年では「必要とされていない」と感じることで自己否定感が増すことがあります。

2.身体への悪影響免疫系の弱体化

孤独感はストレスホルモン(コルチゾール)の分泌を増加させ、免疫系を抑制します。研究によると、孤独な人は風邪や感染症にかかりやすくなる傾向があります。

心血管疾患のリスク増加

孤独感は高血圧や心臓病のリスクを高めます。2016年のメタ分析(Valtorta et al.)では、孤独感が強い人は心筋梗塞や脳卒中のリスクが約30%増加すると報告されています。これは、ストレスや炎症反応の増加が血管に悪影響を及ぼすためです。

睡眠障害

寂しさは睡眠の質を低下させ、不眠症や中途覚醒を引き起こす可能性があります。孤独感が強い人は、安心感の欠如からリラックスできず、睡眠パターンが乱れることが多いです。

寿命の短縮

孤独感は死亡リスクを高めます。2015年のメタ分析によると、孤独感が強い人は早死のリスクが26-29%増加する。
これは、喫煙や肥満と同等の健康リスクとされています。

3. 中高年に特有の影響

中高年は、子供の独立、配偶者の喪失、退職などにより社会的役割やつながりが減少し、孤独感を感じやすい時期です。
この時期の孤独感は、特に以下のような形で影響を及ぼします。

社会的孤立の悪循環

寂しさから社会活動への参加が減り、さらに孤立が深まる。

体活動の低下

孤独感は運動意欲を下げ、筋力低下や生活習慣病のリスクを高める。

メンタルヘルスの悪化

特に男性では、感情を共有する機会が少ない場合、寂しさが深刻なメンタルヘルス問題に繋がりやすい。

4. 対処法の重要性:一般論

寂しさの悪影響を軽減するには、以下のような対策が有効です

社会的つながりの強化

地域のサークルやボランティア活動への参加、友人との定期的な交流。

心理的支援

カウンセリングや認知行動療法(CBT)で孤独感を軽減。

健康的な生活習慣

運動や十分な睡眠がストレスホルモンを抑制し、気分を改善。

5.結論

「寂しい」という感情は、中高年において精神的な不安やうつ、身体的な心疾患や免疫低下を引き起こす重大なリスク要因です。特に社会的孤立が長期化すると、健康や寿命に深刻な影響を及ぼすとされます。

一般に中高年の孤独感は、配偶者、パートナーの有無によって大きく環境が異なると考えられるため、以下では配偶者、パートナーの存在が、心身にどのように影響しているかを考えます。

配偶者、パートナーの存在の心身への影響

配偶者やパートナーの存在が「寂しさ(孤独感)」を軽減し、精神・身体の健康リスクを大幅に低下させることは、多数の大規模疫学研究やメタ分析で裏付けられています。

1. 孤独感そのものを直接的に減らす効果

・既婚者は未婚者に比べ、主観的な孤独感が約50%低い。(孤独・孤立の実態把握に関する全国調査

2. 精神健康への保護効果(うつ・不安・認知症予防)

・既婚者は未婚者に比べ、うつ病発症リスクが40~70%低い
未婚者は既婚者よりもうつ病リスクが高い)

・パートナーとの良好な関係がある人は、不安障害リスクが約30%減少(アメリカ国立衛生研究所(NIH)の研究)
(⇔一方で、夫婦間やパートナーに対する悩みが、精神的な負担となっている事実もあります。)

・生涯独身者は、既婚者に比べ認知症リスクが42%高い(結婚すると認知症になりにくい?
→ 配偶者との会話・議論が脳の認知刺激となり、認知機能低下を防ぐ

3. 身体健康・寿命への影響(心血管・免疫・死亡リスク)

心筋梗塞・脳卒中

既婚者は、未婚者対比で30–35%リスク低下

高血圧

既婚男性は未婚男性より血圧が5–10mmHg低い傾向

免疫機能

幸せな結婚生活を送る人は、T細胞活性が高く、風邪ウイルスへの抵抗力が増す

全死亡リスク

既婚者は未婚者に比べ、死亡リスクが15–20%低い(Holt-Lunstad et al., 2015 メタ分析, 148研究, 30万人超)
*孤独感の死亡リスク(26–29%増)は「喫煙15本/日」や「肥満」と同等ですが、結婚はそのリスクをほぼ相殺するレベルにあると言われています。

4. 配偶者の存在は精神面の保護する効果がある

中高年特有のライフイベントには、孤独感を深めたり、寂寥(せきりょう)感を防げないイベントがあります。
これらの時に配偶者の存在は、寂しさや「こころにぽっかり穴」などの感情をカバーする効果があります。

例:退職後のアイデンティティ喪失

配偶者の存在は、夫ととして、または妻として「社会的役割の代替」となり、目的意識の維持・継続に寄与します。

例:子供の独立(空の巣症候群)

配偶者との関係が深まることで、孤独感が30–50%軽減(子供の独立を婚活の好機とした例は多い)

例:配偶者喪失後の再婚

再婚した人は、うつ症状が60%減少し、寿命が平均3–5年延びる。

5. メカニズム:なぜパートナーが効果的なのか?

パートナーの存在は、感情面、行動面に加えて、生理的な作用や非常時におけるサポート効果があります。

1. 感情的サポート

一緒に話して笑いあう →  ストレスホルモン(コルチゾール)20–30%低下
(ご参考:笑いにはストレスを抑制する効果があり、精神的な病に対する抵抗力を強める

2. 行動的サポート

健康的な食事・運動・受診の促し → 生活習慣病予防

3. 生理的同調

長年連れ添う夫婦は心拍・ホルモンが同期し、安心感が増す効果があると言われます。
(ご参考:夫婦は、驚くほど生理的リズムが同期(シンクロ)する

4. 非常時のサポート

病気・失業時、配偶者の存在で回復率が1.5–2倍と言われています。

結論:配偶者=「最強の孤独対策」「結婚は健康に良い薬」

孤独感を根本から軽減(社会的・感情的つながり)し、うつ・認知症・心疾患・早死のリスクを20–40%低減する。
「心の支え」として、良い出来事を共に喜び、不測の事態に協力して行動できるパートナーの存在は、若い世代と同様に、もしかすると若い世代よりも、より重要と言えるかもしれません。
(*ただ、ペットや、その親族の存在も配偶者やパートナーと同等の存在となる可能性は十分あります。)

まとめ

こうしてみると、「もう年だから…」「今さら…恥かしい」などの思考は、今後の生活のプラスにはなりません。(婚活を邪魔する思考癖を退治!
50代以降でも、パートナーを見つけること(婚活)は、よりよい生活のための優先事項であり、健康と寿命を劇的に改善する「最強の薬」でもあります。
また、その「最強の薬」は、自分だけでなくお相手にも効果があるのです。

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